はじめまして。
「学校は行かなくてもいい」などの教育系の書籍を出版しています。
小幡和輝と申します。
今回は不登校と引きこもりの違いと定義について書きたいと思います。
この2つの言葉はよく同じ意味で使われてるなぁと感じているので、この記事が参考になれば嬉しいです。
不登校と引きこもりは同義語ではなく、明確に違いがある言葉です。
不登校の定義とは
文部科学省の定義では年間30日以上の欠席がある状態を”不登校”と呼びます。
文部科学省の調査では、「不登校児童生徒」とは「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を 除いたもの」と定義しています。
文部科学省HPより
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/futoukou/03070701/002.pdf
保健室登校やフリースクールを出席扱いにする場合があるので、その場合は厳密にいうと不登校とは呼ばなかったりします。
あくまで統計上の話ですが、29日以下の欠席では不登校とはカウントされないんですね。
人数に関しては、2018年度の調査で不登校の子どもたちは小学生、中学生合わせて約14万人となっています。
ちなみに、統計に現れてこない不登校を隠れ不登校という場合があり、隠れ不登校は不登校の人数の約3倍とも言われています。
引きこもりの定義とは
家族等の近しい間柄の人物としか会話を行わず、家でいることが6ヶ月以上続いている状態。ちなみに病気が原因など、そもそも外出することが困難な場合は引きこもりとはカウントされません。
厚生労働省の定義では「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼んでいます。
厚生労働省HPより
https://www.mhlw.go.jp/seisaku/2010/02/02.html
こちらもあくまで統計上の話ですが、6ヶ月未満の引きこもりは引きこもりとはカウントされません。
また、引きこもりと準引きこもりという概念があり、調査の際に自分の趣味に関する用事の時だけ外出するという回答した人を準引きこもりと指しています。
ちなみに人数は引きこもりが約24万人、準引きこもりが約46万人と言われています。
僕は不登校でしたが、引きこもりではありませんでした。
よく「小幡くんって引きこもりだったんだよね?」みたいな感じで話されることが多いんですが、厳密にいうと僕は不登校ではありましたが、引きこもりではなかったと思ってます。
学校には行かなかったですが、いとことゲームをしたり、適応指導教室に通っていたりと、外には出てたし家族以外の友達もいました。
本の中でも書きましたが、学校以外のコミュニティはかなり重要で、不登校になってもどこかのコミュニティには所属しておいた方がいいです。
やっぱりコミュニティは重要で、人と会わずに家でいる期間が長いと、やっぱりちょっと問題が起きてくるのかなと。
笑い方がわからなくなった。という体験を聞いたことがあります。
不登校は大丈夫だと思いますが、引きこもりはよくないと思うんです。
学校は辛ければ行かなくていいと思いますが、その後の対応はとても重要です。
引きこもりになる前に、他の場所に居場所を作ること。これが大切です。
ちなみに、社会人の引きこもりについても発信してください。というお声をいただくのですが、僕は不登校であっても引きこもりではなかったと思っています。だから、ちょっと発言できる立場ではないんですよね。
体験エピソードとしては、平日の昼間に出かけにくいとかでしょうか。「あの子はどうして学校にいってないんだろう?」ってみられてしまうので。いとこの家が近くだったということもあり、そこまで気にはなりませんでしたが。
会話の中でわざわざ訂正はしませんが、不登校と引きこもりの違いはできるだけ意図的に使い分けています。
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小幡和輝 プロフィール
1994年生まれ。約10年間の不登校を経験後、高校3年で起業。和歌山を拠点に、商品開発、イベントやプロモーションなどを企画。最近では47都道府県すべてから参加者を集めて、世界遺産の高野山で開催した「地方創生会議」がTwitterのトレンド1位に。
GlobalShapers「世界経済フォーラム(ダボス会議)が認定する世界の若手リーダー」に選出。
小幡和輝 OfficialWebsite
小幡和輝 Twitter(@nagomiobata)
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