今から10年ほど、当時僕がまだ高校生だった頃の事です。
元々私は友達が多く、自分で言うのもなんですが比較的人気者でした。
しかしある時、僕の事を羨んだ友人とその友達がある噂を流しました。
『○○君に関わると妊娠させられるよ』
もちろん全く根拠のないデタラメだったので最初はスルーしていました。
しかし高校で思春期ということもあって噂はどんどん広がりました。
最終的には僕のせいで中絶したという女子も出てきました。
腹を割って相談できる友人もおらず周りから距離を置かれるようになっていた時でした。
担任の教師から呼び出しがあり、噂の真相を問われました。
もちろん全くのデタラメだと言いましたが、完全に信じてもらう事はできませんでした。
それまで友達も多かっただけに、皆手のひらを返したように悪口や噂が伝わってきて本当に嫌でした。
友達だと思っていた人たちの視線がすごく嫌に感じるようになりました。
学校から次第に遠のき、人を信じられなくなった私はどんどん引きこもるようになりました。
学校はそのまま1年近く不登校を続け、高校3年の夏休みに中退の手続きをしました。
それから数年ずっと家に引きこもっていました。
両親は理解してくれてはいなさそうでしたが、僕のその時の状況を否定するような事は言わずそっとしててくれたのが救いでした。
ただ、家にいても正直暇です。
人間不信でしたが遊び相手も誰もいませんし、寂しさも感じます。
そこで以前買って少し遊んでいたオンラインゲームをする事にしました。
今思うとこれが僕の転機だったと思います。
オンラインゲームの中にはたくさんの人がいて気軽にチャットをしたり話したりできて、すぐに友達ができました。
ゲームも楽しいし友達もいて寂しさも忘れられるので、どんどんのめり込んでいきました。
ただ、さすがにゲームばかりしていた僕に両親もこのままでは駄目だと思ったみたいで、
「デイケアに行ってみない?」
と提案してくれました。
たしかにゲームばかりでは駄目だとは自分でも思っていたので、気分転換に平日何日か日中はデイケアに行くことにしました。
そこで知り合った人にたまたま同じゲームをしている人がいて、意気投合して一緒に遊ぶようになりました。
友人は僕より3つ上で色々な事を教えてくれました。
その中の1つがゲームで稼ぐという事です。
当時はまだ今ほどユーチューバーなどが流行っていなかった頃でした。
しかし、ゲームの大会に出たり実際のお金を稼げるゲームをすれば楽しみながら生きていけるという事を教えてくれました。
人間不信で夢も希望も見いだせなかった自分にとっては、眩しいくらいの希望の光みたく感じました。
それから5年。
現在は個人事業主としてゲームを中心になんとか一人で生活をしています。
高卒の資格は持っておいた方がいいという両親の勧めもあって、通信教育で高卒認定には合格することができました。
デイケアで出会った友人には本当に感謝しています。
彼がいなかったら今もまだただ引きこもってゲームをしていただけだったかもしれません。
人間不信が直ったかというと全くそうではありません。
ただ、信じてもいい人もいるんだと思える事ができました。
そしてそういう人が本当の友人なんだと思いました。
できれば裏切りや悪口などは言われたくないですし経験したくはないです。
でも不登校になったからこそ学べた事や今の仕事や友人など多くのものが得られたと思います。
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