こんにちは。小幡和輝と申します。
全国100箇所で不登校の経験がある人を中心にイベントを開催したり「学校は行かなくてもいい」などの教育系の書籍を出版したりしております。
早速ですが、引きこもりがちな人にとって仕事選びは非常に重要です。
いきなりコミュニケーションを求められる接客業や、肉体労働色の強い引っ越しの仕事などを始めても長続きしませんよね。
社会復帰の第一歩として、まずはなるべく負担が無い仕事に就いてから、徐々にできることを増やしていきましょう。
そこで、本記事では引きこもりがちな人でも続けやすい仕事について紹介します。
- 引きこもりが仕事を選ぶポイント
- 仕事に対する不安を解消する方法
- 引きこもりにおすすめの仕事
を説明するので、引きこもりを脱出して仕事に就きたいという方はぜひご覧ください。
引きこもりが仕事を選ぶ5つのポイント
こちらでは、引きこもりが仕事を選ぶ5つのポイントについて説明します。
引きこもりの状態からいきなり接客や肉体労働系などの難易度が高い仕事に就いても、長続きしないことが多いです。
- フルタイムではなく、週に2~3日だけ働ける仕事
- なるべく人と関わらない仕事を選ぶ
- 在宅でできる仕事を選ぶ
- 雇用期間が決まっている仕事を選ぶ
- 未経験者の採用に慣れている会社を選ぶ
この5点を意識すると、元引きこもりでもできる仕事が見つかりやすいですよ。
あなたにとって負担の少ない仕事を選ぶようにしてみてください。
1. フルタイムではなく、週に2~3日だけ働ける仕事を選ぶ
週5日8時間のフルタイム勤務ではなく、週に2~3日だけ働ける仕事を選んでみてください。
いかに負担の少ない仕事と言えども、フルタイムで勤務すると心身の疲れは残ってしまいます。
普通に仕事をしていても大変なので、引きこもりの人だとさらに負担がかかってしまうかもしれません。
週に2~3日だけ働ける仕事というとアルバイトを思い浮かべるかもしれませんが、最近では正社員や派遣社員でも週3日勤務を採用している企業も多いです。
まずは自分に無理のない範囲で、週に2~3日だけ働ける仕事を探してみましょう。
2. なるべく人と関わらない仕事を選ぶ
仕事をするうえで誰かと関わることは避けられませんが、なるべく人付き合いが少ない仕事を選びましょう。
人付き合いが苦手な人からすると、少しコミュニケーションが増えるだけでかなり消耗してしまいます。
プログラマーや工場の作業員など、なるべく1人で仕事が完結するものがおすすめです。
また「人と働いている時間をずらす」というのも人と関わる機会を減らせます。
例えば清掃員や夜勤のコンビニ、早朝の新聞配達などは人が少ない時に行う仕事なので、周囲に気を遣う必要はありません。
いきなりコミュニケーション能力を求められる仕事よりも、なるべく人と関わらない仕事から始め、徐々に慣れていきましょう。
3. 在宅でできる仕事を選ぶ
在宅でできる仕事であれば、引きこもりの状態でもお金が稼げます。
そもそも引きこもりが悪だと言われる理由は社会に貢献できていないからであって、お金さえ稼いでいれば何も文句は言われません。
在宅と聞くと内職のような細かい作業を想像してしまうかもしれませんが、最近はインターネット上で完結する仕事も多いです。
リモートワーク(会社に行かずに遠隔で働くこと)を推奨する会社も増えているため、自宅で働きつつ安定した給料を貰える可能性も十分にあり得ます。
フリーランスであれば完全に自分のペースで仕事ができるため、いきなり激務になる心配もありません。
スキルがあればより多くの収入を得ることができるので、家からなるべく出ずに生計を立てたいという方は在宅を検討してみてください。
4. 雇用期間が決まっている仕事を選ぶ
「1ヶ月のみ」「半年間のみ」と、雇用期間が決まっている仕事を選んでみてください。
終わりが決まっていることでモチベーションを下げずに働けますし、精神的な余裕も生まれます。
最初は未経験でも採用してくれる職場に行き、そこで経験を積んでから条件のいい所へ転職を繰り返すと、給料も上がりやすいです。
「自分がどんな仕事をしたいかわからない」という人でも、期間が決まっている仕事なら色々試せますよね。
まずは社会に慣れるという意味も兼ねて、雇用期間が決まっている仕事を探してみましょう。
5. 未経験者の採用に慣れている会社を選ぶ
未経験者の採用に慣れている会社であれば、働きながら仕事方法を教えてくれる制度が充実しているため、非常に働きやすいです。
例えば工場だと、会社によってラインの流れや業務内容は大きく変わりますよね。
そうすると採用している人に1から教えていく必要があるので、マニュアルがしっかりと用意されています。
会社側もできないことを想定して採用しているので、最初はうまくできなくても問題ありません。
しっかり教わりながら仕事を覚えられるので、社会復帰には最適の環境です。
引きこもりの人が仕事に抱える不安と解消法6選
引きこもりから脱却しようとして、いざ仕事を始めようと思っても、最初は不安なことが多いですよね。
期間が長ければ長いほど「ちゃんとうまく行くのか」という不安がつきまとうため、なかなか一歩が踏み出せません。
そこで、こちらでは引きこもりの人が抱えている不安と解消法について説明します。
- ちゃんと仕事ができるか不安な人
- コミュニケーションが取れるか不安な人
- 人から自分がどう見られてるか気になる人
- 長年の引きこもりで仕事の探し方がわからない人
- 経験不足が気になる人
- 中年で年齢の影響が気になる人
はぜひご覧ください。
ちゃんと仕事ができるか不安な人の対処法:研修がしっかりしている会社を選ぶ
「引きこもりの自分が、ちゃんとうまく仕事をできるか不安」という悩みを抱えているなら、研修がしっかりいている会社を選びましょう。
研修でしっかり先輩から教えてもらうことで、実務へスムーズに移れます。
例えば「未経験OK」「初心者可」という求人であれば、研修をしっかり取り入れている所が多いです。
いきなり実務を通して仕事を覚えさそうとする会社はハードルが高いので、研修制度がある会社を検討してみてください。
最初は誰だって仕事ができなくて当たり前なので、学ぼうとする姿勢だけは持ち続けるようにしましょう。
コミュニケーションが取れるか不安な人の対処法:就職支援サービスに相談する
対人コミュニケーションに自信がない場合は、就職支援サービスに相談して会社を選んでもらいましょう。
就職支援サービスであれば、数多くの仕事からあなたに合った仕事を選んでくれます。
インターネットには公開していない求人を持っている所も多く、1人で探すよりも仕事を見つけやすいです。
就職支援サービスも目的は「紹介した人ができるだけ長く働いてくれること」なので、親身になって話を聞いてくれますよ。
コミュニケーションは慣れることで上達するため、就職支援サービスの担当者と話しているだけでも効果的です。
1人で考えていると不安が大きくなってしまうので、相談できる人を作るという意味でも就職支援サービスを使ってみてください。
人から自分がどう見られてるか気になる人の対処法:仕事を淡々とこなす
人から自分がどう見られているかという悩みは、誰しも少なからず持っていますが、仕事を淡々とこなすことで解消できます。
社会に出るとわかることなのですが、みんな意外と人のことを見てないんですよね。
どちらかというと、仕事をちゃんと進められるかどうかが評価の大きなポイントになっています。
つまり仕事さえこなしていれば評価は勝手に上がるので、特に人からどう見られているかを気にする必要もありません。
自分がどう評価されているかは確かに気になりますが、まずは仕事をしっかりこなすことを意識してみてください。
長年の引きこもりで仕事の探し方がわからない人の対処法:当事者会で情報収集する
引きこもりの期間が長いと、何からはじめていいのかわからないという不安があります。
この不安は、仕事を始めるまでに自分がやるべきことが明確にわかっていないから出てくるもの。経験者に話を聞き、いますべきことがわかれば解決します。
おすすめは、引きこもり当事者会や自助グループを利用する方法です。経験者が集まり、情報交換ができる場なので、似たような境遇から仕事についた方の実体験が聞けるかもしれません。
経験不足が気になる人の対処法:講座や訓練でスキルを付ける
精神面の負担が少なくできそうな仕事が見つかったけれど、社会に出たことがなかったり、その仕事の経験がなかったりして困っている方もいるでしょう。
経験不足を解消するには、スクールを活用したり、職業訓練を受けたりするのがおすすめです。仕事に必要なスキルを身につけることで、就職がしやすくなります。
今はオンラインの学習サービスも数多くあります。在宅でスキルを付け、そのまま自宅で働くのもおすすめです。
中年で年齢の影響が気になる人の対処法:Webでできる仕事を検討する
年齢が高く、働いているときの周りの目が気になる方は、Web上で完結する仕事を選ぶのも良いでしょう。
Webで完結する仕事ならば、人と合う必要がありません。また、Web上で受発注するクラウドソーシングサービスの場合、年齢が選考基準に入っていないことがほとんどです。
そのため、相手が求める作業ができれば、年齢に関係なく働けます。中年の方はもちろん、学生でも稼いでいる事例があるので、安心して利用できます。
実際に中学生が稼いだ経験談を、こちらの記事でのせています。年齢に関わらず、仕事ができることがわかるので、ぜひご覧ください。
引きこもりの人におすすめな仕事10選
こちらでは、引きこもりの人におすすめな仕事を10個紹介します。
引きこもりの人でも社会復帰しやすい仕事の特徴は以下の2つです。
- 多くのコミュニケーションを必要としない
- ある程度自分のペースで仕事を進められる
どのような仕事があるのか、詳しく確認していきましょう。
1. 工場の作業員
工場であれば、決まった作業をこなしていくだけなので、コミュニケーション能力はあまり必要ありません。
単純作業が好きで、コツコツと継続できる人にとってはうってつけの職業です。
最近の工場は貴下の手助けをするという業務がメインなので、過度な肉体労働を強いられることもほぼありません。
それどころか働きすぎによる過労を防ぐためにも、適度に休憩が用意されています。
ちゃんと給料も安定しているため、引きこもりから脱出するための第一歩の仕事してかなり優秀です。
2. システムエンジニア・プログラマー
ある程度のスキルが必要になりますが、システムエンジニアやプログラマーは引きこもりでもこなしやすい職業です。
システム保守やプログラミングが主な作業になるため、コミュニケーションはそこまで必要ではない上に、ある程度自由に作業を進められます。
最近ではフレックス制(労働時間をある程度自由に決められる制度)や、在宅でのリモートワークを採用している企業も少なくありません。
さらに働きながらスキルを身に着けられるので、将来的に独立してフリーエンジニアとして活躍すれば、年収1000万円も夢ではない職業です。
また2030年にはプログラマーなどの人員が約59万人不足するというデータも出ているくらい、需要も高まっています。
最初のスキル習得には少し時間がかかりますが、一度学んでしまえば将来性も可能性もある仕事です。
就職を斡旋してくれるプログラミングスクールも多いですし、通うのが苦手な方にはオンラインのスクールもあるので、プログラミングができない方もまずは無料体験を受講してみるといいのではないでしょうか。
現役エンジニアの先生がしっかりついて教えてくれるCodeCampか、動画教材と無制限質問サポートで自分のペースで学ぶことができるSkill Hacksがオススメです。
3. Webライター
Webライターは「あまり家から出たくない」という人におすすめの職業です。
インターネット上で仕事を受けてそのまま納品するので、ほぼ在宅で仕事が完結します。
こちらもエンジニアやプログラマーと同じく、インターネット社会で必要とされている職業なので、頑張れば月収100万円以上も十分に可能です。
ただしWebライターのほとんどは成果報酬型のため、給料の安定性には欠けてしまいます。
Webライターになるにはクラウドソーシングサービスを利用することが最も手っ取り早いです。
まずは月に5万~10万円を目指して、仕事を探してみてください。
4. 清掃業
清掃業は人と会うことがほとんどありません。
基本的に清掃員は人が使い終わった場所を掃除する役目なので、どちらかというと人が少ない場所での作業が求められます。
最初はチームで動くことが多いですが、慣れてくると1人でエリアを任せられることもあり、比較的自由度が高いです。
なるべく人と関わりたくないという方には清掃員をおすすめします。
5. 警備員
警備員は引きこもりの人でも社会復帰しやすい職業です。
未経験採用OKなところが多く、仕事内容的にそこまで人と触れ合う機会もありません。特に夜勤であれば給料も高く、ほとんど人と話さなくて済みます。
警備員はショッピングセンターなどで働く施設警備員、交通整理を行う交通誘導警備など、様々な分野で必要な人材です。
いろいろな仕事内容・勤務時間があるので、自分にできそうな求人を探してみましょう。
6. 配達員
宅急便などの荷物配達やピザなどのデリバリーサービスです。
配達中は人と話す必要もなく、客先では荷物を渡すだけなので、ある程度人との関りを避けられます。
自動車やバイクの免許は必要になりますが、業界的に人手不足なところが多く、採用も決まりやすいです。
もし「ちょっとだけ試してみたい」というなら、個人で働ける「Uber Eats(ウーバーイーツ)」をおすすめします。
Uber Eatsは宅配の代行業者で、配達した件数に応じて報酬がもらえます。空き時間にサクッとできる仕事なので、ぜひ試してみてください。
7. 介護職
介護職も引きこもりの人の就職先に向いています。
なぜなら介護職は業界的に見ても圧倒的に人材が不足しており、採用のハードルがとても低いです。
未経験でも積極的に採用してくれますし、アルバイトやパートから始めることもできますもちろん介護なので人とコミュニケーションを取る必要はありますし、体力もある程度必要です。
ただし、介護ドライバーなど、コミュニケーションが必要な介護そのもの以外を仕事にすることもできます。
介護で頑張ったという実績は、後々の就職に有利に働きます。
介護職は就職しやすく、コミュニケーションスキルも身に着けやすい職業で、引きこもり脱出には非常にオススメです。
8. データ入力・文字起こし
在宅で仕事をしたいけれども、まだスキルがないという方には、データ入力や文字起こしの仕事もよいでしょう。
紙のデータをシート上に打ち込んだり、音声をそのまま文章化したりする仕事なので、パソコンを使える方であればすぐ始められます。クラウドソーシング上に多くの案件があるため、仕事を自宅で探しやすいのもメリットです。
9. ハンドメイド
手先が器用な方であれば、ハンドメイド商品を販売するのもおすすめです。
今は個人でもWeb上で商品販売を簡単に行なえます。自分のサイトを持っていない方でも「minne」「Creema」などのプラットフォームを利用すれば、サービスに登録するだけですぐに商品が売れます。
もともと趣味の方であれば、楽しみながらできる仕事です。
10. ゲームテスター
普段からゲームをするのが好きであれば、テスターの仕事も良いでしょう。ゲームテスターは、開発中のゲームを実際にプレイして、動作の不具合やバグを探す仕事です。
普段のようにゲームを遊んで気になる点をまとめるほか、予め決まっている項目をこなして誤作動がないかチェックすることもあります。単発にはなりますが、在宅での募集もかかっている仕事です。
引きこもりの人におすすめな仕事の探し方4選
引きこもりから仕事を探すにはどうすればよいか、こちらでは4つの方法について解説します。
- ハローワーク
- 第二新卒・既卒・フリーター向けの転職サービス
- 派遣会社
- 就労移行支援事業所
これらのサービスは人と相談しながら就職先を探せるため、自分に合った仕事を見つけやすいです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. ハローワークで職業相談を行う
ハローワークは公共職業安定所ともいわれる、厚生労働省が設置する機関です。
全国各地に設置され、無料で多くの求人情報を確認できます。
職員さんに働く条件や職種の相談をすれば、最も近い仕事を提案してくれるので、自分のやりたい仕事が見つかりやすいです。
履歴書の書き方や面接対策のセミナーも多く開催されているので、就職したいならまずはハローワークに相談してみてください。
2.引きこもりやフリーターの就職をサポートしている転職サービス使う
転職サービスにもいろいろな種類があり、その中でも引きこもりやフリーター向けのサービスがおすすめです。
個人に合った転職をサポートしてくれるので、相談しながら最適な就職先を見つけられます。
非公開求人を見れたり、面接までのスケジュール調整を行ってくれたりと、利用者にとってメリットも大きいです。
例えば第二新卒・既卒・フリーターの就活/転職サポートを行っている「UZUZ」では、完全にオーダーメイドの就活サポートを行っています。
1人に20時間以上もかけてサポートを行うため、企業とのすれ違いも少なく、入社1年後の定着率も94.7%と非常に高いです。
就職先を案内してくれるサービスはあっても、就職に対しての不安を相談できるサービスは多くありません。
誰かと相談しながら就職先を決めたいという場合は、サポートが充実しているサービスを利用してみてください。
3. 派遣会社への登録を行う
「いきなり正社員はちょっと……」という方は、派遣会社に登録しましょう。
登録すると担当がつき、自分に合った仕事の紹介してくれます。
派遣社員は正社員と違って期限付きで採用されるため、もし仕事が合わなくても終わりが見えているので精神的にとても楽です。
一時期「派遣切り」などが話題になったためいいイメージが無いかもしれませんが、実はワークライフバランス(仕事と生活の調和)の満足度は毎年安定して高いんですよね。(参考:https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16019.html)
派遣社員であれば「週2~3回勤務」「残業無し」などの条件付きで仕事を見つけやすいので、少しずつ社会復帰したいという方は派遣会社に登録しましょう。
4. 就労移行支援事業所を利用する
精神障害や発達障害を患っている引きこもりの方であれば、就労移行支援事業所を利用するのもおすすめ。就労移行支援事業所では、原則無料で、2年間かけて仕事に必要なスキルを幅広く学べます。
就職前には職業訓練やインターンを設けているところもあり、サポートを受けながら徐々に働く経験をつめます。さらに就活対策もカリキュラムに盛り込んでいるところが多いです。
コミュニケーションのとり方やビジネスマナーも身につけられるため、じっくりと社会復帰に向けて準備を進めたい方にぴったりです。また、苦手なことへの対処法も学べるため、就職したら長く働きたい方にも向いています。