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不登校は母親が原因?5つの理由と対応|経験者が解説

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自分の子どもが不登校になったのは母親である自分が原因?
不登校は母親が原因と言われる理由は?
子どもが不登校になりやすい家庭や親の特徴は?

このような悩みや疑問を抱えている親御さんもいるのではないでしょうか。

母親としては、自分の育て方や教育方針が間違っていたのか悩みますよね。

結論から言うと、不登校の原因は母親だけとは限りません。

実際、僕は10年間不登校でしたが、ただなんとなく学校に行きたくなかっただけで、母親が原因ではありませんでした。

現在は、全国100箇所で不登校の経験がある人を中心にイベントを開催したり学校は行かなくてもいいなどの教育系の書籍を出版したりしています

そこで今回の記事では、不登校は母親が原因と言われる理由、不登校の子を持つ母親ができることを解説します。

不登校になる原因を知り、母親としてどう対応したらよいかもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

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【結論】不登校は母親が原因とは限らない

母親から背を向ける子供の模型

不登校になる理由は人それぞれで、母親だけが原因とは限りません。

僕の場合、最初は同世代との価値観が合わなくなり、ただなんとなく学校に違和感を感じはじめたのがきっかけです。

不登校になる理由は、学校がイヤだったり、勉強についていけなかったり、いじめられていたり、いろんな要素が組み合わさっているケースがあります。

文部科学省の調査によると「小中学生が一番最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ」は「学校生活がきっかけ」が最多でした。約4割は「身体的な不調や生活リズム変調」、約2割は「きっかけが何か自分でもよくわからない」との回答です。

参照元:文部科学省|不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書

しかし、夫婦の役割分担として母親が育児を担う割合が高い日本では、不登校は母親に原因があるのでは、とされる風潮にあります。

自分のお子さんが不登校になると心配になるでしょうが、そもそも不登校は悪いことではありません。学校だけではなく、子どもが幸せになる道はたくさんあるはずです。

大切なのは、親御さんが落ち着いて広い視野をもつことです。

僕が不登校になった「なんとなく」についての詳しい記事はこちら!

>>不登校の原因は「なんとなく」も多いんです。そのとき親はどう対応するべき?

不登校は母親が原因といわれる5つの理由

学校の校舎

不登校は母親が原因といわれる主な理由は、以下の5つが考えられます。

  1. 過保護・過干渉
  2. 放任主義
  3. 感情的
  4. 批判的
  5. 教育熱心

 

それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。

1. 過保護・過干渉

子どもにとってよかれと思って干渉しすぎると、母親に判断を任せたり、甘えたりするようになり、不登校という選択をすることがあります。

もちろん親御さんにとって、お子さんはかけがえのない存在です。愛情を注ぎたい気持ちはどの親御さんにも共通すると思います。

ただ、母親が先回りしてフォローしすぎてしまうと、子どもの問題解決能力が育ちません

反抗期などに過保護にしたり、干渉しすぎたりすると、子どもはかえって反発したくなってしまいます

2. 放任主義

母親が放任主義の場合、不登校につながる可能性があります。

親御さんの中には、子どもの主体性を尊重される方が多いと思います。

ただ、親は「子どもの主体性を尊重している」つもりでも、子どものしたいようにさせることが、子どもにとっては「自分に興味を持ってもらえていない」と感じるケースは少なくありません。

自分に興味を持たれずに育った子どもは、自分に自信が持てず、不登校という選択をする可能性が考えられるでしょう。

また「叱らない子育て」を実践されている方もいらっしゃるかもしれません。

適切なタイミングで叱らないことで、子どもが集団生活のルールに馴染めなくなる可能性があります。その結果、学校での居場所がなく、不登校につながりやすくなります。

3. 感情的

母親がすぐに感情的になるケースでは、子どもの気持ちが不安定になり、不登校につながる可能性があります。

母親が自分の気分で子どもを叱ったり、ヒステリックだったりすると、子どもは常に不安を抱え、人の顔色をうかがうようになってしまいます。

感情のコントロールが苦手になったり、集団行動の中で自分の意見や気持ちを伝えられなくなったりするようになり、学校に行くのが億劫になってしまうでしょう。

4. 批判的

母親が、子どもの気持ちや考えを受け入れず批判ばかりすると「自分は何をやってもダメなんだ」「どうせ自分にはできない」と自己肯定感が低くなってしまいます。

特に、人格を否定するようなことを言ってしまうと、子どもは次第に心を閉ざしてしまいます。

本来であれば愛してもらえるはずの親に受け入れられなかった子どもは、自分に自信が持てません。

その結果、集団生活のちょっとしたきっかけで、不登校につながることがあります。

5. 教育熱心

母親が世間体を気にして教育熱心な場合、子どもに負担をかけてしまうことも考えられるでしょう。

子どもにも人格があります。口にはしなくても、やりたいことや将来の夢などがあるかもしれません。

しかし、子どもの考えや気持ちを受け入れず「成績が心配」「よい学校に行かせたい」「将来のため」といって勉強ばかりさせると、反発されたり無気力になったりして、不登校につながる可能性があります

母親が原因で不登校になりやすい子どもの傾向

学校の机と椅子

母親が原因で不登校になりやすい子どもの傾向には、以下の3つが考えられます。

  1. 自己解決能力が低い
  2. コミュニケーション能力が低い
  3. 依存心が強い

 

それぞれ解説します。

1. 自己解決能力が低い

例えば母親が過保護・過干渉の場合、自分で考えて物事を解決できなくなる可能性があります。

母親が先回りしてなんでもやってくれたり、教えてくれたりすると、自己解決能力が育ちません。

周囲と関わることで生じたトラブルなどを自分で解決できず、不登校につながるケースが考えられるでしょう。

2. コミュニケーション能力が低い

母親が原因で不登校になりやすい人は、コミュニケーション能力が乏しい傾向にあります。

例えば、感情的・批判的な母親のもとで育った子どもは、自分の意見を口にできないことが考えられるでしょう。過保護・過干渉の母親の場合、子どもの意見を代弁していることも考えられます。

自分の考えや気持ちを伝える能力が低いと、友達とうまくコミュニケーションが取れず、ストレスを感じて不登校につながるケースは少なくありません。

3. 依存心が強い

なにをするにしても母親に依存してしまう人は、親と長時間離れることに抵抗を感じたり、不安を感じたりして不登校につながる可能性があります。

また、依存心が強い子どもは、親以外の人と接することに不安や苦手意識を持ちやすい傾向にあります。

その結果、学校から足が遠のいてしまう子どもも少なくありません。

母親以外に考えられる不登校の原因

学校の下駄箱

繰り返しになりますが、不登校は母親だけが原因とは限りません。

母親以外に考えられる不登校の原因には、主に以下の5つが挙げられます。

  1. 周囲との価値観が合わない
  2. 学校に行く必要性が感じられない
  3. いじめ・人間関係で悩んでいる
  4. 学校に行く気力がない
  5. 発達障害による影響がある

 

それぞれ見ていきましょう。

1. 周囲との価値観が合わない

集団生活が苦手だったり、周囲との価値観が合わなかったりすると、不登校につながるケースがあります。

実際、僕がそうでした。

時間通りに学校へ行く、決められた授業に参加する、友達とコミュニケーションをとる、といった集団生活のルールにストレスを感じる子どもは一定数います。

周りに合わせる気持ちもないため、次第に学校から足が遠のいていくケースは多いでしょう。

2. 学校に行く必要性が感じられない

学校のルールに馴染めない、教育に意味を見出せないなど、そもそも学校に行く必要性が感じられない場合も、不登校につながりやすくなります。

現代は、インターネットやYouTube、SNSなど、学校以外でもさまざまな情報を手軽に入手できる時代です。

もともと学校に行く必要性を感じていなければ「学校に行かなくてもいい」と思う子どもは多いでしょう。

3. いじめ・人間関係で悩んでいる

いじめや人間関係の悩みは、不登校につながる原因の1つです。

子どもの発達段階によっていじめの内容はさまざまですが、以下のような理由が考えられるでしょう。

  • 過度ないじめ
  • 教師が怖い・合わない
  • 教師からの暴力
  • 男女関係の失敗
  • 転校で友達ができない
  • 人見知りで話すのが苦手

 

いじめの発端は些細なきっかけかもしれません。とはいえ、悩みを誰にも話せなかったり、解決できなかったりすると、ストレスに耐えられず不登校を選ぶケースは少なくありません。

4. 学校に行く気力がない

何かしらのきっかけで抑うつ気分や不安などが出現して、何に対しても気力がなくなり、不登校になる場合があります。

やる気が出ず、次第に学校に行かなくなります。

本人にも理由がわからない場合が多いので、無理に学校に行かせようとしても長続きしません。

5. 発達障害などによる影響がある

不登校になる原因として、発達障害などによる影響も考えられます。

発達障害には、以下のような種類があります。

  • 自閉スペクトラム症(ASD)
  • 学習障害(LD)
  • 注意欠如多動性障害(ADHD)

 

発達障害の種類によって学校生活での困りごとが異なるので、不登校になる要因もさまざまです。

それぞれの特徴と不登校になる要因は、以下の表を参照してください。

発達障害の種類特徴不登校の要因
ASD

自閉症・アスペルガー症候群など

感覚過敏や限定された興味

・感覚過敏による疲れ

・周囲とコミュニケーションが取れないことによる孤立やいじめ

LD「読む・書く・聞く・話す・計算する・推論する」などの使用および習得が著しく困難な状態

・周囲と比べて「自分はできない」と自己肯定感が低い

・頑張っても報われない経験による無気力

ADHD不注意・衝動性・多動性を特徴とする行動の障害

・不注意や落ち着きのなさをからかわれたり馬鹿にされたりすることによる自己否定

上記の特徴や要因はすべてのお子さんにあてはまるものではありません。ご自身のお子さんに発達障害が疑われる場合は、専門機関に相談してみましょう。

不登校の原因についての詳しい記事はこちら!

>>不登校の9つの原因とは?不登校本の著者が対処法を年代別に解説

母親が原因で不登校だと感じるお子さんへの3つの対応

聴診器とハートのかご

母親が原因で不登校になったと感じる場合、どのように対応したらよいか迷いますよね。

僕は、強引な方法や他人を巻き込む手段はおすすめしません。一番に大切にして欲しいのは「子どもが幸せになる対応をする」ことです。

主な対応として、以下3つピックアップしました。

  1. まずは不登校を認めて休ませる
  2. 子どもの話に耳を傾ける
  3. 母親自身の悩みを打ち明けられる場所を持つ

 

お子さんの状況を確認しながら、対応してみてくださいね。

1. まずは不登校を認めて休ませる

まずは不登校であることを認めて、お子さんを休ませてあげましょう。

「なぜ行かないの」「勉強についていけなくなるから行かなきゃダメ」など、否定的な態度で接すると、子どもは居場所がなくなってしまいます。

子どもも今、自分がなぜ学校に行けないのか、悩んでいるかもしれません。強引な態度で学校に行くよう促すと、逆に苦しめてしまう可能性があります。

「休んでもいいんだよ」と不登校を認め、学校を休んでいる間に子どもの気持ちが落ち着くのを待ってあげてください

2. 子どもの話に耳を傾ける

お子さんが不登校になると、母親として悩みや苦しみもあるでしょうが、まずは子どもの話や意見に耳を傾けてください。

年齢や状況などによっては、自分でもなぜ行きたくないのか、うまく説明できないかもしれません。

「どうして学校に行かないの?」「なにか行きたくないことでもあったの?」など、原因を問い詰めるような聞き方はおすすめしません。

「学校に行きたくないなら行かなくてもいいよ」という軸はぶらさずに、本人の意思を尊重しながら話を聴いてあげましょう。

3. 母親自身の悩みを打ち明けられる場所をもつ

不登校の子どもをもつ母親にしか理解できない悩みを打ち明ける場所や、同じ苦悩を分かち合える場所をもつことが大切です。

母親の精神的な負担を軽くすることが、子どもの変化に影響する可能性があるためです。

母親の不安な気持ちや悩みは、お子さんにも伝わります。一人で抱え込まず、ありのままの現状を打ち明け、相談できる居場所は母親にも必要ですよ。

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母親以外の原因の不登校に対して取るべき対策3選

鉛筆でノートに書いている手先の写真

ここでは、母親以外の原因で不登校の場合にできる対策を、以下3つご紹介します。

  1. 自信を持たせる
  2. 学校のほかに居場所を作る
  3. 学校以外の道を一緒に考える

 

僕は「不登校は不幸ではない」と考えています。まずは、お子さんの不登校を認めてあげてください。そして、お子さんの状況に適した対策を行なってみてくださいね。

1. 自信を持たせる

不登校の子どもは自己肯定感が低い傾向にあり「なにをやってもうまくいかないのでは?」と感じている可能性があります。

学校に行っていない状況でも、子どもを褒めてあげる機会はあるはずです。

例えば、普段できなかったことができたり、何かお手伝いをお願いしたらやろうとしてくれたり。完璧にできなくてもいいんです。

子どもが取り組んだことに対して、途中経過をほめたり一緒に喜んだりして、自信を持たせてあげるようにしましょう。

2. 学校のほかに居場所を作る

学校に行きたくないのであれば、子どもが自分らしくいられる居場所を一緒に考え、作ってあげましょう。

学校に行かないことで交友関係が狭くなるのが不安であれば、子どもの意見を尊重しつつ、習い事に通うのも1つの方法です。

学校ではない場所で、似たような価値観の友達ができることも考えられます。新たな人間関係が構築できる居場所が見つかることで、子どもの自己肯定感が高まり、学校に行く気持ちが取り戻せる可能性もあるでしょう。

3. 学校以外の道を一緒に考える

学校に行かなくても他に道はないか、方向性を子どもと一緒に考えてみましょう。

学校に行かず「勉強に遅れる」のが心配であれば、すららのようなホームスクーリングを活用するのも1つの方法です。

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僕自身も中学生までの10年間、不登校でした。しかし、その後は大学まで進学し、現在は会社の代表を務めています。

その経験を経て言えるのは「不登校は悪いことではない」ということ。行きたくない子を無理やり学校へ行かせるのも、良くありません。

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ABOUT ME
小幡和輝
約10年の不登校を経験後、高校3年で起業。#不登校は不幸じゃない 発起人 メディア出演 『NHK おはよう日本』『フジテレビ バイキング』ほか多数。 著書に『学校は行かなくてもいい』『ゲームは人生の役に立つ。』『子ども稼ぐ力』など 詳しいプロフィールはこちらの記事をご覧ください!