「定時制高校に行ったら、人生終わりな気がする」
「定時制高校だと、進学や就職に不利になるって本当?」
「簡単に転校できないから、定時制高校に行ってから後悔するような事態は避けたい」
このようなお悩みを抱えていませんか?
結論から言うと、定時制高校に行っても人生終わりではありません。実際に僕は10年ほど不登校でしたが、定時制高校に通い、国立大学に進学しました。
ただし、定時制高校の特徴を理解しておかないと、卒業まで時間がかかってしまう場合があります。そこでこの記事では、以下の内容について解説します。
- 定時制高校に行っても人生終わりではない理由
- 定時制高校に行くと人生終わりと言われる理由
- 通うメリット・デメリット
「人生終わり」と絶望するような事態を避けたいと考えている人は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
定時制高校に行っても人生終わりではない!国立大へ進学した私の体験談
結論から言うと、定時制高校に行っても人生終わりではありません。実際に僕は、和歌山県立耐久高等学校の定時制課程を卒業し、国立の和歌山大学観光学部に進学しました。
10年近く不登校を経験し、時には1日10時間以上ゲームをするような状態でしたが、定時制高校を卒業したことで、大学進学を目指せるようになりました。定時制高校も全日制高校と同じように、卒業すれば高卒資格が得られるので、大学受験が可能です。
「定時制高校だと大学受験レベルの学力がつかないのでは?」と思うかもしれませんが、学力に自信がなくても、大学に進学する方法が存在します。
それが総合型選抜(旧AO入試)です。総合型選抜というのは、大学が求める学生像にあった人を採用する方式で、センター試験やペーパーテストだけで合否を判断しません。
- 書類審査
- 作文
- 面接
なども踏まえて、総合的な判断を下します。
僕が受験した当時はAO入試という名前で、それを活用して定時制高校から和歌山大学に進学しました。
学力以外のところを見てもらえるので、一般入試の自信がない方でもチャンスです。
特に定時制の高校に通っていて、空いた時間にアルバイトをしている方にはピッタリの方法だといえます。社会人と話す練習を普段からしていて、他の高校生より面接に強い方が多いからです。
受験の制度をうまく活用すれば、定時制高校に行っても大学進学を十分目指せます。決して人生終わりではないので、全日制高校に通うのが難しい場合は、定時制高校の卒業を目指してみてもよいでしょう。
定時制高校に行くと人生終わりと言われる3つの理由
以下のような理由から「定時制高校に行くと人生終わり」と言われることがあります。
- 全日制高校に通えない事情があると思われる
- 高卒資格が得られないと思われている
- 就職に影響すると考えられている
定時制高校を転学先として選んでも良いかわからない人は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 全日制高校に通えない事情があると思われる
中学校を卒業すると、多くの人は全日制高校に通います。そのため、定時制高校に行くことで、履歴書などを見られたときに「特別な事情があるのではないか」と思われることを心配する人もいるでしょう。
しかし、実際には世間の目を気にしなくても問題ありません。高校までの学歴は、進学や就職などであまり重要視さないためです。
よって定時制高校でも、卒業すれば全日制高校の生徒と同様に大学進学も目指せます。周りの人のように全日制高校に行けなかったとしても、落ち込む必要はないでしょう。
2. 高卒資格が得られないと思われている
定時制高校に入ると、高卒資格が得られないと思っている人がいます。しかし、実際は定時制高校でも、卒業すれば高卒資格を取得可能です。
つまり、全日制高校の人と同じように、大学や専門学校などに進学できるということです。定時制高校に通う場合でも、進学について不安になる必要はないでしょう。
ちなみに、定時制高校の卒業条件は、以下の通りです。
- 3年以上の在籍
- 30時間以上の特別活動への参加
- 74単位以上の単位取得
基本的に、全日制高校と同じ条件です。その他、学校によって卒業条件が定められています。
3. 就職に影響すると考えられている
就職に影響すると考えられ、定時制高校に入ることをためらっている人がいます。しかし、定時制高校出身かどうかは、就職にはほとんど影響しません。
就職活動では、過去の経歴は参考程度で、会社への志望動機や面接での立ち振る舞いなどが重要視されます。
また学歴も最終学歴を見ることが多いため、仮に大学に進学していれば、高校時代までさかのぼって問い詰められることはほぼありません。
また、正式名称に「定時制高校」と入っていない場合は、「◯◯高校卒業」とだけ書いてもOKです。そのため、定時制高校に行くと就職不利になるのではないかと、過度に心配する必要はないでしょう。
定時制高校に通うメリット5選
ここでは、定時制高校に通うメリットを紹介します。
- 自分のペースで学習できる
- 自由な時間が増える
- 友達を作りやすい
- 事情を理解してもらいやすい
- 就職のサポートが手厚い可能性がある
順番に見ていきましょう。
1. 自分のペースで学習できる
定時制高校には、単位制を取り入れているところもあり、全日制高校よりもゆっくりと学習を進められます。
全日制高校に通う多くの人は、留年せずに進級しますが、定時制高校の場合は3年以上通う人も少なくありません。4年制を選択したり、単位制で4年間で卒業する計画にしたりできます。
学習の進め方は、学校によって異なります。自分のペースで学習したいと考えている人は、事前に複数の定時制高校を比較検討することが大切です。
2. 自由な時間が増える
定時制高校は、全日制高校よりも拘束される時間が短いです。1日あたり4コマ以下の学校もあり、自由な時間が多いのがメリットです。
「やりたいことがある」という理由で進学をためらっている人にも、定時制高校はおすすめです。
ただし、1日あたりのコマ数が少ないと、卒業までに時間がかかる可能性があります。自由な分、将来設計をしっかりして、計画を持って勉強を進めることが大切です。
3. 友達を作りやすい
定時制高校では基本的に通学することになるので、友達を作りやすい点が魅力です。自宅で学習をすることが中心の通信制は、通学が年数回のみというところも多いため、学校に通えるというのは定時制を選ぶメリットだといえます。
また、関われる年代が広いのも特徴です。10代の生徒が多いですが、主婦や社会人の方とも親交を深められる可能性があります。
4. 事情を理解してもらいやすい
定時制高校では、自身の事情を理解してもらいやすいです。全日制高校よりも、何らかの事情を抱えている人が多い傾向にあるためです。
理解してもらえる分、学校に通いづらくなるような事態には陥りにくいでしょう。学校生活に不安を抱えている人は、柔軟に対応してもらえる定時制高校がおすすめです。
5. 就職のサポートが手厚い可能性がある
定時制高校は、就職のサポートが手厚い可能性があります。全日制高校よりも就職率が高いのが特徴です。具体的な就職率は、以下の通りです。
- 定時制高校:36.4%
- 全日制高校:13.8%
出典:文部科学省|学校基本調査 / 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(高等学校 全日制・定時制)
就職に向けたイベントを開催したり、講座を用意したりする学校があるので、卒業後すぐに働きたい人におすすめです。就職に関するサポート内容は学校によって異なるため、入学してから後悔しないように事前に調べましょう。
定時制高校に通うデメリット3選
定時制高校に通うデメリットは、以下の3つです。
- 中退率が高い
- 卒業まで時間がかかることがある
- 進学のサポートが手薄な可能性がある
入学してから方向転換するのは手間がかかるので、進路を決定する前にデメリットを確認しておきましょう。
1. 中退率が高い
定時制高校は、全日制高校よりも中退率が高い傾向にあります。令和4年に高校を中退した人数と退学率を以下の表にまとめました。
項目 | 中途退学者数(人) | 退学率(%) |
全日制 | 1,084 | 0.9 |
定時制 | 697 | 7.2 |
通信制 | 240 | 15.3 |
引用:文部科学省|『令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』について(概要)
全日制高校とは異なり、学習のペースを自分で決められるため、自己管理を怠ると長期間通うことに。通学が長引くほど、モチベーションを維持するのが難しくなるでしょう。
また、授業を受ける時間帯やコマ数によって、通いやすさが変動することも。理想的な生活スタイルを考えた上で、学校を選ぶのがおすすめです。
2. 卒業まで時間がかかることがある
定時制高校は、全日制高校よりも留年率が高いです。
- 定時制:2.8%
- 全日制:0.2%
引用:文部科学省|『令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』について(概要)
全日制高校とは異なり、同い年の人と学校で学習する訳ではないため、留年しても焦りを感じにくいのが特徴です。進級や卒業へのモチベーションが高まらず、気付いた頃には4年以上通うことになっていることもあります。
元々4年で卒業するスケジュールなら問題ありませんが、予定よりも伸びる場合は要注意です。
なお、定時制高校によっては、全日制高校と同じように3年で卒業できます。無理のない範囲で継続的に登校し、在籍期間が伸びないように気をつけましょう。
3. 進学のサポートが手薄な可能性がある
定時制高校は、進学のサポートが手薄な可能性があります。全日制高校よりも大学などに進学する人が少ないのが現状です。具体的な進学率は、以下の通りです。
- 定時制高校:17.1%
- 全日制高校:61.6%
出典:文部科学省|学校基本調査 / 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(高等学校 全日制・定時制)
また、就職に力を入れている分、進学のサポートが手薄になっていたり、生徒が抱えている個人的な事情の対応に追われていたりするケースも考えられます。
ただし、学校によって特徴が異なります。受験対策の講座がある定時制高校もあるので、リサーチした上で選びましょう。
定時制高校に行って人生終わりにしないための3つの事前準備
定時制高校に行って人生終わりにしないために、以下の3つの事前準備をしましょう。
- 目標を定める
- 自己管理を怠らない
- 学校の特徴を調べる
これからの人生をより良いものにしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 目標を定める
定時制高校を卒業してからどうするかまで定めておくと、学校に通うモチベーションを維持しやすいです。将来への希望が見出せ、予定取りに卒業できるでしょう。
定時制高校は、自分のペースで単位を取得できる分、全日制高校よりも卒業までに時間がかかりやすいです。また、全日制高校よりも退学する人が多いという特徴もあります。
予定通りに卒業し、進学や就職といった次のステップに進むために、目標を定めておきましょう。
2. 自己管理を怠らない
定時制高校に通う場合でも、自己管理を怠らないようにしましょう。全日制高校と同じように、学校に通う必要があるためです。
学校に通えないと、留年したり単位を取得できなかったりして、卒業まで時間がかかってしまいます。通学のモチベーションにも関わるので、定時制高校に通う場合は自己管理を徹底しましょう。
授業の時間に間に合うように起きる習慣を身につけたり、夜更かしをしないようにしたりと、できることからやってみてください。自己管理能力を身につけておけば、大学に行ったり就職したりしてからも役立ちます。
3. 学校の特徴を調べる
学校によって特徴が異なるので、事前に調べるのがおすすめです。昼間と夜間の二部制の定時制高校もあれば、三部制のところもあります。
三部制の場合は、以下の3つの時間帯で分割されています。
- 午前
- 午後
- 夜間
また、学年制と単位制の学校があります。学年制の場合は、全日制高校のように1年で取得すべき単位数が定められています。
単位制の場合は、自分のペースで単位を取得できるのが特徴です。定められた単位数を取得したら、定時制高校を卒業できます。
就職や進学のサポートなども、学校によって異なります。資料請求をしたり、学校説明会に参加したりして事前に調べるのがおすすめです。
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