「子どもが不登校で、なかなか学校に行ってくれなくて悩んでいる」
「甘やかしているから子どもが不登校のままなのかな?」
「不登校の子どもに対して、どのように接したらいいのかわからない…」
このような悩みを抱えていませんか?
子どもが不登校を続ける原因は「甘やかしすぎ」とは限りません。しかし、親の影響を受けて、子どもが不登校になる可能性はあります。
親の過干渉や放任主義など、不登校を誘発する要因はさまざまです。不登校になった子どもの心を回復させるには、親として適切に支えてあげる必要があります。
そこでこの記事では、以下の内容について解説します。
- 子どもが「甘え」で不登校を続ける理由
- 子どもの不登校を誘発する親の特徴
- 甘やかしすぎない以外で親が取れる対応
不登校になった子どもの支えになってあげたい人は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
子どもが不登校を希望する原因は「甘やかしすぎ」とは限らない
子どもを甘やかすとストレス耐性がつかず、不登校につながると言われます。
しかし、甘やかされているのに不登校になっていない子どもはいます。反対に、厳しく育てられて不登校になっている子どももいるのが現状です。
そにため、親が甘やかしすぎたら子どもが不登校になるとは言い切れません。
不登校の子どもは甘やかすのではなく「甘えさせる」ことが大事
子どもが不登校になったら、甘やかすのではなく、甘えさせてあげましょう。「甘やかす」と「甘えされる」の違いは、以下の通りです。
- 甘やかす:物理的・金銭的な要求に応じること
- 甘えさせる:精神的な要求に応じること
例えば、おもちゃやお菓子を好きなだけ買ってあげることは「甘やかす」に分類されます。一方で、子どもが自分に向けて話しているときに、しっかりと聞いてあげることは「甘えさせる」に該当します。
甘えさせると、子どもの心が満たされ、自己肯定感の向上につながります。不登校になった子どもの心が回復するように、甘えさせてあげることが大切です。
親が甘やかしすぎていないのに子どもが「甘え」で不登校を続ける2つの理由
親が甘やかしすぎていないにも関わらず、子どもが「甘え」で不登校を続けることがあります。理由として、以下の2つが挙げられます。
- 学校よりも家の方が安全だから
- 親からの愛情を求めているから
順番に解説するので、子どもの気持ちを理解してあげたい人は、ぜひ確認してみてください。
1. 学校よりも家の方が安全だから
家にいる方が安全だと考え、学校を休んでいる可能性があります。子どもが自分の身を守るために、不登校になっている状態です。
家にいるということは、学校よりも安心して過ごせる場所である証拠でもあります。子どもにとって家も安全でないなら、夜遅くまで帰宅しなかったり家出したりするでしょう。
子どもが家にいることが多いなら、このまま安心して過ごせる状態を維持しましょう。家の外でも元気に活動できるまで回復するように、しっかりと休ませてあげることが大切です。
2. 親からの愛情を求めているから
不登校の子どもは、不登校になれば心配してもらえる、自分に目を向けてもらえると考えている可能性があります。
子どもが愛情不足を感じないように、一緒に過ごす時間を作ったり、意識的に話しかけたりしてあげましょう。
子どもが落ち込んだ状態から復帰するには、周りの支えが重要です。子どもが安心して頼れるように、愛情を注いであげましょう。
親が味方になってくれていると実感すると、子どもは前向きな気持ちになり、復学にもつながります。
子どもの不登校を誘発する親の特徴7選
親の接し方や性格によって、子どもの不登校を誘発することがあります。以下のような場合は要注意です。
- 過保護
- 過干渉
- 心配性
- 感情的
- 放任主義
- 批判的
- 教育熱心
順番に解説するので、子どもへの影響を確認してみてください。
1. 過保護
過保護は、子どもが望むことをすべてやってあげることです。愛情をかけたいあまり、つい先回りして行動してしまいます。
苦労してほしくないと思い、子どもがやるべきことまで親が対応します。親が過保護だと、子どもの自己解決能力が養われません。
何でも望みが叶う環境のため、子どものプライドが高まりやすいです。学校でトラブルが起きたときに解決できなかったり挫折したりして、不登校につながることがあります。
2. 過干渉
過干渉は、相手をコントロールしよとする行動のことです。子どもが望んでいるかどうかに関わらず、親が望むことを押し付けてしまいます。
子どもが話したり行動したりする前に、親が対応します。その結果、子どもは自分で考える必要がなくなるのです。
親が過干渉だと、子どもの自己解決能力が高まらず、心配性になることもあります。
自己解決能力が低いと、何か問題が起きた際に自分で解決でいません。心配性になると、失敗を恐れて行動することをためらいがちになります。
問題が起きたときに対処できず、不登校という選択をすることがあります。
3. 心配性
子どものことを心配し、失敗させないように先回りする親もいます。子どもがすべきことを親がすると、自己解決能力が養われません。
また、親の心配性は子どもに移るので要注意です。心配性になると、失敗を恐れるようになってしまいます。
失敗したときに、どうしたらよいかわからず、逃げるようにして不登校になる可能性があります。
4. 感情的
親が感情的だと、子どもに悪影響をおよぼします。感情的によく怒ると、子どもを追い詰めてしまいます。
子どもの行動を非難するのも問題ですが、人格を否定するタイプは特に注意が必要です。
子どもの自己肯定感が下がってしまいます。怒られないように嘘をついたり、言い訳をしたりするようになる可能性もあります。
コミュニケーション能力も養われないため、学校での人間関係に悩みやすいです。孤立したり対立したりして、不登校になることがあります。
5. 放任主義
子どもを放置しすぎると、不登校につながることがあります。子どもの自立は期待できますが、あまりにも無関心だと悪影響をおよぼします。
子どもが愛情を与えられない不満や不安を抱いてしまうので、注意が必要です。また、認めてほしいという承認欲求が強まります。
承認欲求が強まると、良好な人間関係を築けない可能性があります。距離感を誤って友達に依存してしなうなど、人間関係の問題を引き起こすことも。
結果として孤立し、不登校につながってしまいます。
6. 批判的
子どもを批判しがちな親もいます。子どもは未熟で、大人である親のようにできないことも多いです。
いちいち批判すると、子どもは「何をやってもダメだ」と考えるようになってしまいます。自己肯定感が下がり、気持ちも落ち込んでしまうでしょう。
トラブルが起きたときは、自信がないために自力で解決できません。親を頼ることもできず、孤立してしまうでしょう。
7. 教育熱心
子どもの意向を無視して勉強に力を入れすぎると、追い込んでしまいます。親自身が高学歴で、子どもも同じようにレベルの高い学校に行ってほしいと望み、熱心に教育するケースがあります。
反対に、親が大学に行かなかったなど、学歴コンプレックスをかけている場合でも教育熱心になりやすいです。自分と同じにはなってほしくないという思いの強さから、勉強を強要してしまうのです。
レベルの高い学校への進学を子どもが望んでいないのに、親の要望を押し付けると、ストレスを与えてしまいます。
子どもがレベルの高い学校に行きたいと思っていても、思うように勉強の結果が出ないケースもあります。親の期待に応えられないことで心が折れ、不登校になることがあります。
親の甘やかしすぎが不登校の子どもに与える影響5選
甘やかしすぎると、不登校の子どもに以下のような影響を与えることがああります。
- 自己解決能力が下がる
- コミュニケーション能力が下がる
- プライドが高まる
- 精神年齢が下がる
- 承認欲求が強まる
順番に見ていきましょう。
1. 自己解決能力が下がる
甘やかしすぎた結果、子どもの自己解決能力が下がることがあります。自己解決能力とは、問題が発生したときに自分で考えて解決する能力。
特に親が過保護だと、自己解決能力が育ちにくいです。なぜなら、親が対応することで、子どもは考えたり行動したりする必要がないためです。
自己解決能力が少し低い程度なら、友達や先生に聞いて問題解決につなげられるでしょう。しかし、あまりにも自己解決能力が低いと、だれも頼れずに追い詰められてしまいます。
2. コミュニケーション能力が下がる
親が甘やかすことで、子どものコミュニケーション能力が養われない可能性があります。
子どもに意見を求めず、親が先回りして行動する場合は要注意です。子どもがコミュニケーションを取る練習をする機会を奪ってしまっています。
子どものコミュニケーション能力が低いと、学校で良好な人間関係を築けません。学校で孤立したり、人間関係のトラブルを起こしたりしやすく、復帰をしても悩んでしまうことがあります。
3. プライドが高まる
甘やかしすぎると、子どものプライドが高まりやすいです。言うことを何でも聞いてもらえる環境で育つと、子どもは偉くなったような気持ちになります。
プライドが高いと、人間関係のトラブルを引き起こしやすいです。友達を見下し、喧嘩になったり孤立したりする可能性があります。
また、自身よりも優れている人がいることを認められないことも。プライドが高いほど挫折したときに立ち上がりにくく、不登校の状態が続きやすいです。
4. 精神年齢が下がる
親の甘やかしすぎは、子どもの精神年齢の低下を招きます。困らないように親が先回りした結果、子どもは自分で考えられなくなり、すぐに頼ってしまうようになります。
退行が起こることもあるので、注意が必要です。退行とは、ストレスを感じたときに、年齢よりも幼い行動をとることです。
精神年齢が下がると学校で浮いてしまい、周りから距離を置かれてしまいます。復学できたとしても再度孤立し、居心地が悪くなって不登校を選択する可能性があります。
5. 承認欲求が強まる
親の甘やかしすぎにより、子どもの承認欲求が強まることもあります。過去に甘やかされすぎた経験があると、一般的な関わり方では愛情が足りなく感じます。
その結果、愛情を求めて友達に依存するなどの問題を起こすことに。悪気がないのに友達に嫌がられ、ショックを受ける事態になりかねません。
学校に復帰できたとしても、人間関係の問題を引き起こし、孤立してしまう可能性があります。
不登校は4つの時期に分かれる!甘やかしすぎない以外で親が取れる対応
不登校は、以下の4つの時期に分類できます。
- 前兆期
- 進行期
- 混乱期
- 回復期
甘やかしすぎない以外で親が取れる対応を時期別に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 前兆期
前兆期は、登校をしぶるなど、学校を避けるようになる時期です。以下のような行動が見られます。
- 朝に体調不良を訴える
- 特定の曜日に休みたがる
- 朝に起きられない
- 日中に家で元気に過ごせる
- 登校を促す人を避ける
- 習い事や遊びには行ける
子どもは思うように学校に行けず、つらい思いをしています。子どものつらい思いを汲み取り、共感してあげることが重要です。
子どもにストレスがたまっている状態なので、無理に学校へ行かせようとするのは避けましょう。
また、過度に干渉しないように気を付けるあまり、無関心になるのもNGです。子どもが見放されたと思い、自分自身を追い詰めてしまいます。
子どもが学校を避けるようになったら、親は叱らずに愛情を注ぎましょう。
2. 進行期
進行期は、学校に行けなくなり、自己肯定感が下がっている時期です。以下のような行動が見られます。
- 夜更かしをして昼過ぎに起きる
- 友達との関わりを断つ
- 学校の話を避ける
- 落ち込んでいるときがある
- 休日や夜は外出できる
登校しないといけないと思っていても、つい休んでしまっている状況です。葛藤があったり自己否定したりしている状態なので、叱ると子どもを追い込んでしまいます。
一方で、甘やかしすぎても状況は改善しません。子どもができることはやらせるようにし、できないことは手伝ってあげましょう。
学校に行かなくなり、昼夜逆転する子どももいるので、生活リズムを整えるサポートをしてあげてください。朝に起こしてあげたり、休日の日中に一緒に外出したりするのがおすすめです。
3. 混乱期
混乱期は、学校に行かないことに慣れてきた時期です。以下のような行動が見られます。
- 焦りが感じられない
- 1日中好きなことをして過ごす
- 家族と楽しく話せる
- 学校の話を避けなくなる
子どもが現状を受け入れ、焦りを感じにくくなっています。心が安定してきているとわかると、親としては安心するでしょう。
しかし、落ち込んでいる様子が見られないことに安心して見守るだけでは、状況はなかなか改善しません。子どものよい行動をほめるなど、自己肯定感が高まるように働きかけるのがおすすめです。
4. 回復期
回復期は、子どもが再登校する時期です。学校の行事などきっかけがあって、再登校することが多いです。
欠席や遅刻をしつつも、登校できる日が増えていきます。
ただし、不登校になった原因が解消できていなかったり、新たな問題が起きたりすると、また休みがちになることも。
子どもが元気に学校に通い続けるには、自己肯定感を育てる必要があります。子どもがミスをしたとしても批判せず、ポジティブな声がけを心がけましょう。