こんにちは!小幡和輝と申します。
ゲームのオンライン家庭教師『ゲムトレ』というサービスを運営していたり、「ゲームは人生の役に立つ」などの教育系の書籍を出版したりしております。
近年「好きなことを仕事にする」という風潮が強まっています。そんな中で、新たにプロゲーマーという職業が誕生しました。
ところがプロゲーマーについていまいち詳しいことがわからず「どうやってお金を稼いでいるんだろう」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、謎の多いプロゲーマーという仕事について徹底的に解説します!
- プロゲーマーの概要
- 仕事内容・収入源
- 向いている人の特徴
- プロゲーマーになる方法
- 日本人プロゲーマーが少ない理由
- 代表劇な日本人プロゲーマー
この記事を読めば、プロゲーマーについての理解がかなり深まります。詳しい情報を知りたい方や、プロゲーマーを目指している方は、ぜひ記事をチェックしてみてください。
目次
プロゲーマーとは?サクッと30秒で概要解説!
プロゲーマーとはその名の通り、ゲームのプロフェッショナルとなり、大会に出場して賞金を獲得するなどで生計を立てている人のことを指します。
現在、ゲームをスポーツ競技として捉えることを「e-Sports」と呼び、アジアオリンピックの正式種目に選ばれるほどの人気です。そこで活躍する選手が、プロゲーマーと呼ばれています。
プロの定義は明確に決まってはいませんが「ゲームだけで生活ができる人」のことをプロゲーマーと呼ぶケースが多いです。
他には日本eスポーツ連合が発行するライセンスを獲得した人が、プロゲーマーとして名乗るケースも存在します。ただしライセンスでは金銭的な補助を少ししか受けられないため、実力で賞金を獲得しなければならず、マイナーゲームだと生活は厳しいです。
日本では人口が少ないですが、プロゲーマーという職業は世界中で人気を集めており、有名なジャンルの大会だと賞金が1億円を超えることも珍しくありません。
新しい職業として、かなり注目されている職業です。
プロゲーマーの仕事内容や、収入源を解説
こちらでは、プロゲーマーの仕事内容や収入源を具体的に紹介します。
プロゲーマーの仕事内容はゲーム大会出場以外にも多い
プロゲーマーとしての仕事は、本業のゲーム大会への出場以外にもたくさん存在します。
具体的には、以下のような内容です。
- スポンサー契約を結んでいる企業のPR
- 動画配信による認知度向上
- 各メディアやトークイベントへの出演
ゲームをうまくなって賞金を得るだけではなく、他にさまざまな仕事をこなすことが求められます。
特に日本では大会の賞金額が少ないので、スポンサー契約による企業のPRはかなり重大な仕事です。ゲームの賞金ではなく、スポンサー収入をメインに生活している人も多く存在します。
プロゲーマーといえども、ただゲームをしているだけではないことを頭に入れておきましょう。
プロゲーマーの収入源は、賞金以外にも複数存在する
プロゲーマーの収入と聞くと「大会での賞金」が思い浮かぶかもしれませんが、他にもいろいろな資金源が存在します。
- 所属しているゲームチームからの給料
- スポンサー契約料
- イベント出演費
- 動画配信による広告収入
などが、プロゲーマーのメインの収入です。日本のスポーツでたとえると、プロゴルファーと収入源が似ています。プロゴルファーもスポンサー契約を結びながら、大会で上位入賞を目指す仕事です。
世界には賞金だけで十分な収益を得ている人はいますが、日本では大会賞金の規定が厳しく、スポンサーや動画収入などがないと十分に暮らしていけません。
いろいろな収入源をいかにうまく利用するかが、プロゲーマーとして活動するうえで重要です。
プロゲーマーに向いている人の特徴9選
こちらでは、プロゲーマーに向いている人の特徴を9つ紹介します。
- とにかくゲームが好き
- コツコツ継続できる
- 負けず嫌い
- 判断力や集中力が高い
- コミュニケーション能力が高い
- 英語などの語学能力が優れている
- 人気を集められる資質を持っている
- 体力がある人
- 自己管理能力が高い人
それぞれ詳しく確認しましょう。
【プロゲーマー向きの特徴1】
とにかくゲームが好き
最も重要な点として、とにかくゲームが好きな人があげられます。
プロゲーマーと聞くと「ゲームをしてるだけでお金がもらえるなんて楽だ」と思うかもしれませんが、実際にかかる労力は膨大です。
同じゲームを1日12時間以上練習することは珍しくない上に、常に向上心を持って取り組まなくてはなりません。ずっと同じことをし続けるという点では、他のスポーツと同じです。
そんな状況でも飽きることなく、一心不乱に取り組めるくらいにゲームが好きな人は、プロゲーマーに向いています。
【プロゲーマー向きの特徴2】
コツコツ継続できる
コツコツ継続できる人は、プロゲーマーに向いています。
ゲームはいきなりうまくなるものではなく、少しずつ継続して取り組んで成長していくものです。場合によっては10年以上も同じゲームに取り組むことも考えられます。
実際にいま活躍しているプロゲーマーは、同じゲーム歴が10年~20年を超える人も珍しくありません。
反対に飽きっぽかったり、すぐにいろいろなゲームに手を出したくなったりする人は、残念ながら不向きな場合が多いです。
プロゲーマーはとにかく1つのゲームに夢中になって、コツコツ継続できる特徴を持っています。
【プロゲーマー向きの特徴3】
負けず嫌い
プロゲーマーは物事に対して、負けず嫌いな人が多いです。
プロゲームとして認定されているゲームの多くは、対戦系です。つまり人との勝負になるので、絶対に勝つという強い意志が求められます。
さらにゲームによっては大会参加者が2,000人近くになることも多く、大会で優勝するには何回も勝たなくてはなりません。仮に途中で負けてしまったとしても「次こそは」と努力できる底力が必要です。
負けず嫌いで、他の人との競争に負けない心を持っている人が、プロゲーマーに向いています。
【プロゲーマー向きの特徴4】
判断力や集中力などの能力が高い
判断力や集中力が高い人です。
ゲームにおいて、判断力や集中力というスキルはかなり求められます。
たとえば格闘ゲームだとコンマ1秒の判断が勝敗を左右することも多く、的確な場所で的確な操作ができる能力が必要です。
他にも反応速度を高めるための反射神経など、重要なスキルはたくさんあります。
プロゲーマーとして他の人に勝つには、多くの能力が必要です。
【プロゲーマー向きの特徴5】
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高い人も、プロゲーマー向きです。
プロゲーマーと聞くとただゲームをやっているだけのように思えるかもしれませんが、意外と他人とのやりとりも多く存在します。
特にスポンサーがつくと打ち合わせの機会も増えますし、ファンに対する対応も重要になるでしょう。
もちろん実力だけでプロゲーマーになる人も多く存在しますが、コミュニケーション能力はあればあるほど有利です。
【プロゲーマー向きの特徴6】
英語などの語学能力が優れている
英語など、語学能力が優れている人です。
プロゲーマーになると、世界中の大会へ足を運びます。とくにゲームがさかんなアメリカや、中国・台湾などへ行く機会は多いです。
対戦相手も世界中の人になるので、コミュニケーションを取るために最低限の英語力が求められます。
実際、日本人プロゲーマーの多くが英語で情報発信をしているなど、語学にも力を入れています。
最近は翻訳アプリが充実しているので必須というわけではありませんが、外国語は話せるに越したことはないスキルです。
【プロゲーマー向きの特徴7】
人気を集められる資質を持っている
人気を集められる資質を持っている人も、プロゲーマー向きです。
人気だとスポンサーがつきやすく、プロゲーマーとしての収入源が増加します。
特に有名動画配信者になれば、かなり多くのお金を稼げるようになるでしょう。好きなゲームに集中するために、動画配信を頑張っている人もいるほどです。
ゲームの実力だけで上を目指すのも重要ですが、動画やSNSを駆使して発信力を高め、人気を集めることも今の時代では求められます。
【プロゲーマー向きの特徴8】
体力がある人
プロゲーマーになるには、体力も重要です。
一見不必要なように思うかもしれませんが、大会は日本国内だけでなく世界中で開催されています。プロゲーマーになると、いろいろな場所に飛び回らなければなりません。
長時間の移動も当然のようにあるので、体力の消耗は激しいです。
ゲーム中は一瞬の集中力が重要なので、万全の体調で臨むためにも、常にスタミナを維持できるような体作りが求められます。
【プロゲーマー向きの特徴9】
自己管理能力が高い人
自己管理能力が高い人も、プロゲーマーには向いています。
プロゲーマーと言えども、スケジュールの管理は自分で行うことが多いです。マネージャーが管理てくれるようなレベルになるには、よほどの実績を積まなくてはなりません。
どこの大会にエントリーするのか、それまでの期間はどのように練習するのかなど、スケジュールやコンディションの調整は必須です。
プロゲーマーとして生きていくには、すべての行動が自分に帰ってくるという意識を保つ必要があります。しっかりと成果を出すためにも、自己管理能力は必須です。
プロゲーマーになるにはどうすればいい?5つのステップで解説
プロゲーマーになるにはどうすればいいのか、実際に5つのステップで解説します。
- 人気のゲームで実力をつける
- 大会に参加し、実績を作る
- 動画配信やSNSを使って知名度を高める
- ゲーミングチームに所属する
- スポンサーを獲得する
【プロゲーマーへのステップ1】
人気のゲームで実力をつける
まずは人気のゲームで実力をつけましょう。人気があるゲームでなければ、大会が開催されず、スポンサーも獲得できません。
- League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)
- Hearthstone(ハースストーン)
- Call of Duty(コールオブデューティー)
- ストリートファイター
- 大乱闘スマッシュブラザーズ
など、世界的に人気があり、大会も多く開催されているゲームを選びましょう。
ただし現在のプロゲーマーたちは、ゲームを選んでいたというよりは「好きで遊んでいたゲームがプロゲーム化した」というケースが多いです。
戦略的にゲームを選ぶことも重要ですが、まずは自分が好きで長く遊べるゲームかどうかも意識してみてください。
そして、ゲームタイトルが決まったらぜひゲムトレにご連絡ください!
【プロゲーマーへのステップ2】
大会に参加し、実績を作る
ゲームの実力がある程度ついてきたら、大会に参加して実績を作りましょう。
人気ゲームなら、オンライン・オフラインで定期的に大会が開催されています。いずれも公式の大会ではないことが多いですが、実績を作るには十分です。
そこで徐々に上位へと進出し、ゲーム界で知名度を高めましょう。大会となると実力者が多く、なかなか成果を出すことは難しいですが、コツコツ実力を高めてチャレンジしてみてください。
実力がついてきたら、世界規模の大会にもチャレンジしてみましょう。費用はかかりますが注目度が高く、そこでいい成績を収められると一気にプロゲーマーへの道がひらけます。
【プロゲーマーへのステップ3】
積極的に動画配信やSNSを使って知名度を高める
積極的に動画配信やSNSを使って、知名度を高めましょう。
プロゲーマーといえども、大会や自宅でゲームをするだけでは人気を集めにくいです。ゲームの実況動画やTwitterなどでの情報発信を行うことで、認知度を高められます。
とくにYouTubeで配信をして人気を集められれば、YouTuberとして収入を得ることも可能です。ゲームだけに集中したいときに、副収入がたくさんあると嬉しいですよね。
個人で簡単に情報発信ができる時代なので、いろいろなサービスをうまく利用して知名度を高めましょう。
【プロゲーマーへのステップ4】
ゲーミングチームに所属する
ゲーマーとしての実力がついてきたら、ゲーミングチームへの所属を検討してみてください。
ゲーミングチームに所属すると、定期的な給料や報酬がもらえる可能性があります。金額はバラバラですが、最低限生活ができる収入をもらえるケースは多いです。
ここまで来るとゲームに専念した活動ができるので、プロゲーマーと言っても差し支えないでしょう。
ゲーミングチームへの加入方法はスカウトが一般的ですが、チームによっては大々的に募集をかけているところもあるようです。
加入には人気や実力などが重要になるので、練習を続けて注目を集められるようなゲーマーを目指してください。
【プロゲーマーへのステップ5】
スポンサーを獲得する
ゲーミングチームへ所属する他には、スポンサーを獲得する方法も有効です。
契約を通じて生活費や大会参加への費用をもらうかわりに、企業のPRを行います。ゲームの大会といえどもネット上で大々的に配信されることが多いので、ユニフォームを着るだけでも広告効果は大きいです。
他にもSNSや動画でPR活動を行うなど、とにかく企業の広告塔として活動します。
スポンサーと得る上で重要なのが、個人としての人気です。正直実力がそこそこでも、人気が高ければスポンサーはつきます。
人気のゲーマーになってスポンサーを獲得できるように、ゲームだけでなく発信活動も継続して行ってください。
【プロゲーマーへのステップ番外編】
状況によっては専門学校という手段も
日本では今までにない取り組みとして、プロゲーマー専門の学校も登場しています。
学校を通じてゲームの実力を高め、プロゲーマーとして活躍できるような資質を育むことが目的です。
学校によっては現役プロゲーマーによる指導を受けたり、語学・メンタルトレーニングなどを学んだりできます。
ただし専門学校に通ったからと言って、必ずしもプロになれるとは限りません。現状のプロゲーマーは専門学校に行っていたわけではないので、学校自体の存在を疑問視する声も多いです。
それでもゲームについて学べることは間違いないので、本気でプロゲーマーを目指している方は、一つの手段として活用してみてください。
日本でプロゲーマーやe-Sportsが定着しない理由
プロゲーマーやe-Sportsは、日本ではそこまで定着していません。最近少し話題になったかな、程度に感じている人が多いでしょう。
ところが世界ではかなり注目を集めており、1回の大会で1億円以上の賞金が出ることも珍しくありません。日本はゲーム大国と呼ばれていますが、世界に比べてe-Sportsの認知度に遅れが生じています。
ではなぜそこまで差があるのか、こちらでは日本でプロゲーマーやe-Sportsが定着しない理由を説明します。
- 賞金が出せる大会を開催しにくい
- ゲームへの印象がまだまだ悪い
- 世界で人気のゲームが日本では流行していない
- 広告としての効果が未知数でスポンサーが少ない
- 練習時間を取れる人が少ない
- トラブルが多く、制度として安定していない。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由1】
多額の賞金が出せる大会を開催しにくい
日本では、多額の賞金が出せる大会を開催しにくいです。その理由として「賭博罪」という法律が挙げられます。
賭博罪はご存の方も多いように、お金をかけてギャンブルをしたら捕まってしまうという罪です。具体的には「偶然の勝敗により財物・財産上の利益の得喪を争うこと」とされています。
ゲームは運の要素が絡むことが多いので「偶然の勝敗」にあたります。これは将棋や囲碁などにも適用されるほどなので、ほぼすべてのゲームが該当するでしょう。
よってゲーム=ギャンブルとして扱われてしまうのですが、そうすると「参加者からお金を徴収して、大会上位者へ分配する」という方法が使えません。
参加者間でお金が動くと、片方がお金を失い片方が得ることにつながるので、賭博とみなされてしまうのです。
よって参加者からはお金を取れないので、基本的には無料で参加できる大会しか開催できません。
すると運営者として大会を開催するうまみが無くなりますよね。利益があげられない大会を開催する意味がないですから。他にお金を出してくれるスポンサーを探せば問題ないですが、大規模な大会にならないと難しいです。
よって日本では、e-Sportsの大会を開催することが難しく、開催したとしても少額の賞金しか出せないことが多いです。
多額の賞金が出せる大会がないとプロゲーマーは生計を立てにくいので、日本ではなかなか定着しません。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由2】
ゲームへの印象がまだまだ悪い
日本では、ゲームへの印象がまだまだ悪いです。
ゲームは子供の娯楽という認識が強く「ゲームばかりしていると頭が悪くなる」と怒られた経験がある方も多いのではないでしょうか。
さらにe-Sportsという名前に対しても「ゲームはスポーツじゃない」という批判が多いです。判断能力や思考能力が必要だという部分においては十分スポーツだと考えられるのですが、世間の評価はよくありません。
よってプロゲーマーを目指す人口が少なく、まだまだ定着率が悪いです。近年ではゲームが許容される社会になりつつあるので、今後に期待しましょう。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由3】
世界で人気のゲームが日本では流行していない
世界で人気のゲームが、日本では流行していない点があげられます。
日本でのプロゲームといえば格闘ゲームが主流ですが、世界的に見るとそこまで人気ではありません。
その証拠に、世界で行われているe-Sports大会の賞金ランキングは、以下のようになっています。
- フォートナイト 総額3000万ドル(約33億円)
- DOTA2 総額2551万ドル(約28億円)
- リーグ・オブ・レジェンド 総額645万ドル(約7億円)
- オーバーウォッチ 総額500万ドル(約5億5千万円)
- レインボーシックス シージ 総額200万ドル(約2億2千万円)
(参考:https://alienwarezone.jp/post/1814)
このラインナップを見ると、日本ではやっているような「ストリートファイター」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」のようなタイトルはないですよね。
世界で大会が多く開催されているゲームを遊ぶ人が少ないので、プロゲーマーとして活躍している人も必然的に増えません。よってプロゲーマーの定着が遅れてしまっています。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由4】
広告としての効果が未知数でスポンサーが少ない
広告としての効果が未知数で、スポンサーが少ない点も挙げられます。
日本ではゲームの大会に高額な賞金を用意できる機会がかなり少ないので、基本的にはスポンサーによる支援が必要です。
ところがプロゲーマーの宣伝効果がどれくらいなのか不明な部分が多く、多くの企業にとってはリスクが存在します。多額のお金を払って宣伝効果がないと意味がないですからね。
よってスポンサーも少なく、支援によって生活できるゲーマーが増えないので、日本ではなかなかプロゲーマーが定着しません。
動画配信者やYouTuberをやりつつ活動する人も増えましたが、それでもその数は少なく、いまだに働きながら活動している人が大半です。
今後、もっと日本でe-Sportsが認知され、安定した生活ができるプロゲーマーが増えることが期待されます。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由5】
練習時間を取れる人が少ない
日本では、ゲームの練習時間を取れる人が少ないからです。
当然ですが、プロゲーマーになるには膨大な時間の練習が必要です。ときには1日9時間~12時間以上費やすなど、毎日ゲームをしていないと実力は伸び悩みます。
ところがプロゲーマーとして収入を得るまでは、自分で生活費を稼ぎながら練習をする必要があります。本業で疲れて帰ってきて、そこからゲームをする気力がある人はかなり少ないのではないでしょうか。
本来であれば生活費をスポンサーがカバーしてくれるといいのですが、日本ではスポンサーの数は多くありません。
よって生活のためにゲームを諦める人が多く、プロゲーマーとして活動する人が限られてしまいます。
【日本でプロゲーマーが定着しない理由6】
トラブルが多く、制度として安定していない。
プロゲーマーという制度が日本で認められてからまだ数年しか経過しておらず、不安定な部分が多いです。
法律による制約が厳しい上に、大会規約も参加者から不満が出るような規約が盛り込まれることもあります。
たとえば2019年10月には、国内で有名なe-Sportsの大会の優勝賞金が500万円なのに対し、優勝者が10万円しか受け取れないというトラブルが発生しました。(参考:Yahooニュース)
この原因は大会運営元が日本eスポーツ連合(JeSU)で、優勝者がJeSUの発行するプロライセンスを所持していなかったからです。
このプロライセンスは今まで「賞金を受け取るために必要なもの」とされていました。ところが最近では法律的にも不要だと発表されるなど、定義が非常に曖昧です。それにも関わらず優勝賞金が減額されたことに、参加者の不満が爆発しています。
このようにe-Sportsの制度は不安定だというニュースが多く流れているので、プロゲーマーとして活動しようと考えている人がまだまだ少ないです。
今後の法改正や、制度の整備に期待が寄せられています。
日本人で代表的なプロゲーマー5人を紹介!年収はどれくらい?
日本ではプロゲーマーの数が多くないとは言っても、少なからずゲームだけで生活をしている人は存在します。
こちらでは、日本で代表的なプロゲーマーを5人紹介します。
【日本人プロゲーマー1】
Daigo(梅原大吾)
Daigo選手はプロ格闘ゲーマーとして、主にストリートファイターシリーズなどで活躍する選手です。
2010年にアメリカの周辺機器メーカー・Mad Catzとのスポンサー契約を結び、日本の格闘ゲームで初めてのプロゲーマーとなりました。現在も日本でのプロゲーマーの第一人者として、幅広く活動を続けています。
今ではレッドブルやCygamesなどからもスポンサー支援を受けており、年収は1,000万円~2,000万円ほどと言われています。
大会の生涯獲得賞金も2,400万円と高額で、まさに名実ともに日本を牽引するプロゲーマーと言えるでしょう。
【日本人プロゲーマー2】
Tokido(ときど)
Tokido選手は、ファンの間では「東大卒プロゲーマー」として親しまれている、格闘ゲームのプロゲーマーです。
Daigo選手と同じくアメリカの周辺機器メーカー・Mad Catzと、2011年からスポンサー契約を結んでいます。
格闘ゲームの実力が非常に高く、世界最大規模の格闘ゲーム大会EVO2017のストリートファイター部門では、5部門で優勝を収めました。
そのため生涯獲得賞金が5,000万円と高く、ロート製薬やソニー・ミュージックなどのスポンサーも獲得しています。
近年は賞金だけで2,000万円近くを稼いでいるので、推定年収は4,000万円以上。まさに日本のトッププレイヤーと言えるでしょう。
【日本人プロゲーマー3】
ふぇぐ
ふぇぐ選手は、プロゲームチームのよしもとLibalentに所属しているプロゲーマーです。
メインで活動しているゲームは「Shadowverse(シャドウバース)」というカードゲームで、2018年に開催された世界一決定戦で優勝したことで注目を集めました。
そのときの優勝賞金が100万ドル(1億1,000万円)だったことから、一気に賞金ランキングで1位に躍り出ています。
カードゲームといえどもその練習量は膨大で、1日10時間~12時間以上プレイすることも珍しくないとのこと。まさに努力でメキメキと実力を伸ばした選手と言えます。
シャドウバースも大会がどんどん開催されているので、今後の活躍が楽しみな選手の一人です。
【日本人プロゲーマー4】
もこう
もこう選手は、ぷよぷよの選手として活動しているプロゲーマーです。日本eスポーツ連合から公認を受け、初めてライセンスを受け取った11名に選ばれています。
もこう選手は、もともとニコニコ動画やYouTubeで注目を集めていた人気配信者で、実力だけでなく非常に高い知名度を持っています。
ぷよぷよはe-Sportsとしてまだまだ賞金額が高くありませんが、自身のYouTubeチャンネルでの広告収入が3,000万円近いと言われており、ゲームだけで生活できているプロ選手です。
広告収入で生計を立てつつ、プロとして活動するという、新しいプロゲーマーのスタイルを構築した第一人者と言ってもよいでしょう。
【日本人プロゲーマー5】
ももち
ももち選手は、ストリートファイターシリーズのプロゲーマーとして知られています。
2011年から海外のプロチームに加入するなど活動の歴史は長く、人気や実力は折り紙付きです。さらに本人が代表取締役を務める株式会社 忍ismでは自らプロゲームチームを立ち上げるなど、日本でのe-Sportsの普及に尽力しています。
賞金獲得総額は1,500万円以上で、年収も1,000万円を超えている可能性は高いです。
さらに百地選手の妻はプロとして活躍しているチョコブランカ選手で、夫婦揃って第一線で活躍し続けています。
2019年に開催されている大会でも優勝をするなど、長く実力を発揮しているプロ選手です。