「不登校の子どもが寝てばかりでどうしたら良いか分からない」
「寝てばかりいる原因は?病気と関連性がある?」
「寝てばかりの子どもへの対処法を知りたい」
このような悩みや不安を抱えている親御さんは多いのではないでしょうか。
子どもが寝てばかりだと、病気なのか病院に連れて行ったほうが良いのか不安になりますよね。
結論を先にお伝えすると、不登校の子どもが寝てばかりでいる時は、心と身体を休めている状態であることが大半です。そのため、まずはしっかり休ませてあげることが大切だといえます。
この記事では、不登校の子どもが寝てばかりいる理由や、病気との関連性を解説します。
不登校で寝てばかりの子どもへの対処法もお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
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【大前提】不登校で寝てばかりな子どもはゆっくり休ませよう
不登校で寝てばかりの子どもは、まずはゆっくり休ませてあげることが大切です。
不登校になる理由は、学校に馴染めなかったり、勉強についていけなかったり、いじめだったりと、人それぞれ異なります。
自分では気づいていないケースもありますが、不登校の子どもは大きなストレスを抱えている状態にあるといえるでしょう。
子どもがよく眠っている状態は、安心できる自宅で過ごし、心と体がリラックスできている証拠とも捉えられます。
といっても、寝てばかりでいるのが病気なのか不安になるのは、親御さんだけではありません。本人も理由が分からず、悩んでいる可能性が考えられます。
子どもが悩んでいるような素振りを見せたら、一度医療機関へ足を運んでみることも検討してみましょう。
不登校の子どもが寝てばかりな理由5選
不登校の子どもが寝てばかりいる理由は、主に以下の5つです。
- ストレスによる脳の疲れを休ませている
- 昼夜逆転で起きられない
- 起立性調節障害の可能性がある
- うつ病による症状が考えられる
- 発達障害による影響がある
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
1. ストレスによる脳の疲れを休ませている
人それぞれ状況は違いますが、不登校の子どもは大きなストレスを抱えています。心と体はつながっているので、自分では気づいていなくても、ストレスによって脳が疲れていると考えられます。
ストレスによる心と体・脳の疲れを回復するためには、多くの睡眠が必要です。
睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2つがあり、眠っている間にノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返しています。
ノンレム睡眠とは、脳や体の疲労回復を行う深い眠りです。これまでの研究から、ノンレム睡眠中に成長ホルモンの分泌が上昇し、逆にストレスホルモンの分泌が抑えられることが示されています。
一方、レム睡眠は脳が活発に働いている、比較的浅い眠りです。レム睡眠中には、大脳皮質で活発に物質交換が行われ、脳の疲労回復に関与していると考えられています。
長く眠ることによって、脳が抱えるストレスの回復を促している可能性は高いです。
参照元:日本医療研究開発機構|睡眠中の脳のリフレッシュ機構を解明
2. 昼夜逆転で起きられない
不登校のお子さんによっては、夜中までゲームやスマホ操作をして過ごす、というケースがあります。
「朝早く起きなくてもいい」という開放感から、夜更かしをして昼夜逆転状態になることは珍しくありません。寝るのが遅いことから、朝なかなか起きてこず「寝てばかりだ」と感じることがあります。
また、昼夜逆転の生活が続くことで「概日リズム睡眠障害」といわれる状態になっているとも考えられるでしょう。
概日リズム睡眠障害は、睡眠と覚醒のリズムである体内時計の周期が崩れている状態です。昼夜逆転の生活によって、日光や食事・運動・学校生活など、さまざまな刺激が受けられず、眠気や頭痛・だるさなどの不調にもつながる可能性があります。
参照元:厚生労働省|概日リズム睡眠障害
3. 起立性調節障害の可能性がある
不登校の子どもが寝てばかりな原因として、起立性調節障害の可能性も考えられます。
起立性調節障害とは、自律神経系の働きが悪くなる病気です。自律神経は、血圧や心拍数など循環器系の調節を行なっている場所で、自分ではコントロールできません。
自律神経の働きがうまくいかなくなると、立ち上がったときにめまいがしたり血圧が下がったりして、朝なかなか起きられないこともあります。
主な症状は、以下の通りです。
- 頭痛
- 立ちくらみ
- 動悸
- 息切れ
- 食欲不振
など
起立性調節障害は、精神的・環境的な要因などの影響を受けると考えられており、小学校高学年〜中学生に多い傾向にあります。
軽症の場合は日常生活や学校生活への影響は少ないとされていますが、重症の場合、日常生活や学校生活に支障をきたす恐れがあります。
午前中は調子が悪いものの、午後から元気になり、夜は活発になる傾向にあるため、「気持ちの問題」「根性で治せる」と誤解されることもあります。
しかし周囲の誤った対応がストレスとなり、さらなる症状悪化の原因にもつながってしまうため、注意が必要です。
本人も原因が分からず悩んでいるようなら、一度病院で診察を受けてみることをおすすめします。
参照元:公立大学法人 福島県立医科大学
4. うつ病による症状が考えられる
不登校の子どもが寝てばかりな理由として、うつ病による症状で朝起きられない可能性も考えられます。
うつ病は、脳内の神経物質である「セロトニン」「ノルアドレナリン」が減る病気だと考えられています。
この2つの神経物質は、気持ちを落ち着かせたりやる気を出したりするものです。しかし、脳内での分泌量が減ると無気力になり、寝てばかりになるケースも少なくありません。
うつ病の症状は、朝が一番悪く午後から夕方にかけて改善する傾向にあります。自分の意思ではコントロールできないため、決して怠けているわけではありません。
症状が強くなると、抑うつ気分や集中力低下、希死念慮が強くなることもあるため「気の持ちようでなんとかなるものではない」という認識を持ち、本人の言動や変化に注意しましょう。
参照元:厚生労働省|うつ病
5. 発達障害による影響がある
自閉症スペクトラム障害(ASD)・注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害がある場合、睡眠障害をきたしやすいといわれています。
発達障害による睡眠障害の特徴は、主に以下の通りです。
- 寝つきの悪さ
- 中途覚醒
- 昼夜逆転
- 目覚めの悪さ
- 起床時の疲労感
- 日中の眠気など
上記のような症状で悩んでいる場合は、発達障害の度合いを調べてみるのも選択肢の1つです。ずっと寝ている理由が分かり、安心感につながるでしょう。
また、発達障害では音や光に対する感覚が過敏な傾向にあるため、睡眠環境への配慮も大切です。
参照元:発達障害のある子どもに見られる睡眠の問題|共栄学園短期大学研究紀要 第22号 2006(pdf)
不登校の子どもが寝てばかりいる時の対処法7選
不登校の子どもが寝てばかりいる時、親御さんはどのように対応したらよいか迷いますよね。
僕は、無理強いや他人を巻き込む方法はおすすめしません。一番大切にして欲しいのは、お子さんが幸せになる対応をすることです。
主な対処法として、以下の7つが挙げられます。
- ゆっくり休ませてあげる
- 子どもの様子をよく観察する
- 安心できる居場所を作ってあげる
- 子どもの話に耳を傾ける
- 中に打ち込めることを一緒に探してみる
- 不登校で寝てばかりの子どもにゲームを活用するのも有効
- 周囲のサポートを受ける
それぞれ詳しく解説します。
1. ゆっくり休ませてあげる
まずは不登校であることを認めて、ゆっくり休ませてあげましょう。
不登校で寝てばかりいるお子さんに対して、学校へ行かせようとしたり、無理やり起こすような態度をしたりすると、逆にストレスを与える可能性があります。
「寝てばかりで怠けている」といった否定的な態度で接すると、子どもは安心できる居場所がなくなってしまいます。
「今はしっかり休んでいいんだよ」と寝ていることを認め、学校に行くだけが全てではないと伝えてあげましょう。
お子さんは今、なぜこんなに眠いのか、寝てばかりいるのか悩んでいるかもしれません。時間はかかるかもしれませんが、長い目で見守ってあげることが大切です。
2. 子どもの様子をよく観察する
親御さんとしては、不登校のお子さんが寝てばかりだと、病気なのか不安になるかもしれません。
病気との見極めは難しいとは思いますが、お子さんの様子をよく観察することは非常に大切です。
子どもが寝てばかりで食事や水分をとっていなければ、脱水を引き起こす可能性はゼロではありません。
朝起きられず寝てばかりだったとしても、午後には起きている時間があるのではないでしょうか。少しの時間でも起きているタイミングがあれば、栄養のあるものを食べさせてあげてください。
また、顔色は悪くないか、以前に比べると痩せすぎていないか、寝ている時に大きなイビキをかいているなど、普段と違った様子がないか、よく観察しましょう。
3. 安心できる居場所を作ってあげる
不登校で寝てばかりの場合、まずは寝てばかりで起きられないことを認めたうえで、安心できる居場所を作ってあげましょう。
お子さんは、不登校で寝てばかりの自分に自信を持てなくなっている可能性があります。学校へ行っていないことや、勉強をしていないことに罪悪感を感じているかもしれません。
お子さんにとって必要なことは、ストレスで疲れた心と体、脳が充分に休まるよう、まずはしっかり寝ることです。
しっかり休養をとって生活リズムが落ち着いてきたら、学校以外に自分らしさを発揮できる居場所を作ってあげるようにしてください。
学校以外の居場所として、スタディサプリやすららといったホームスクーリングを活用するのも1つの方法です。
スタディサプリは、株式会社リクルートが提供しているタブレット学習サービスです。アプリをダウンロードすれば、iPadなどのタブレットやスマートフォンで動画授業を受けられます。1つの授業は15分と短く、ゲーム感覚で楽しみながら勉強できる教材です。
すららもゲーム要素が取り入れられている教材で、自宅のパソコンやタブレットで学習できます。すららは条件を満たせば出席扱いにもなるため、ゲーム好きな子どもにおすすめです。
スタディサプリについての詳しい記事はこちら!
>>【保存版】小学生のスタディサプリの評判8選を徹底解説【メリット&デメリット】
すららについての詳しい記事はこちら!
>>すららなら不登校でも出席扱いにできる!7つの要件とおすすめな3つの理由
4. 子どもの話に耳を傾ける
お子さんが寝てばかりで、ゆっくり会話をする時間が持てない親御さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、まずは子どもの話に耳を傾け、気持ちが聞き出せるよう寄り添ってあげる必要があります。
不登校の子どもは、自分でもなぜ行きたくないのか、うまく説明できないケースが多い傾向にあります。
「どうして寝てばかりなの?」「寝てばかりいないで、たまには起きて勉強したら?」など責めるような言い方はおすすめできません。
特にうつ症状による睡眠障害の場合、抑うつ気分が悪化したり、自責の念が強くなってしまう可能性も考えられます。
本人の意思を尊重しながら、話せるようになるまで待ってあげてください。
5. 日中に打ち込めることを一緒に探してみる
不登校のお子さんが寝てばかりいる場合、日中打ち込めることを一緒に探してみるのもおすすめです。
日中楽しいと思えるものがなければ起きるメリットが感じられず、寝てばかりになるかもしれません。
その反面、日中楽しいと思えるものが待ち受けていれば、自分から起きれるようになる可能性が高くなるでしょう。
とはいっても決して強制ではなく、子どもが自ら楽しいと思えることが大切です。
生活リズムが戻ってきたら、フリースクールを活用するのも有効な手段です。実際、10年間不登校だった僕は、フリースクールに通い、友達の家でゲームをしたり晩御飯を食べたりして0時前後までゲームをして寝る、といったスケジュールを送っていたので、昼夜逆転した経験はありません。
フリースクールとは、不登校の子どもに対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設です。
規模や活動内容は運営母体によって異なり、僕が教育アドバイザーを務めるフリースクール「クラスジャパン」も選択肢の1つになります。
クラスジャパンは学校と連携し、自宅学習でも出席扱いになるネットスクールです。
子どもが自分のペースで学習でき、プログラミングやeスポーツ、イラストなど、好きな部活を通して仲間を見つけられます。初月利用料無料のトライアル入会もあるので、ぜひ試してみてください。
6. 不登校で寝てばかりの子どもにゲームを活用する
信じられないかもしれませんが、不登校で寝てばかりの子どもにゲームを活用するのも有効な方法です。
学校に行かず、家でゲームをしている子どもは少なくないでしょう。そのため、不登校とゲームはセットで考えられることが多いと思います。
僕も不登校の頃、10時間以上ゲームをしていました。ただし、フリースクールに通っていたし、昼夜逆転になった経験はありません。
朝起きたらフリースクールという楽しみが待っている。僕は、朝起きられない不登校の子どもたちには「朝起きたくなるような楽しいことを作ってあげる」のが大事だと考えています。
僕が運営している、オンラインでゲームを教えるサービス「ゲムトレ」にもこの視点を取り入れています。
ゲムトレのトレーニングの特徴は、基本的に朝行うという点です。実際、受講し始めてから「子どもたちの昼夜逆転が治りました」という声を多くいただいています。
明日は朝からゲムトレだから、早く寝よう。
ゲームは悪いものではありません。正しく付き合えば、ゲームを通じて全国に友達ができたり、生活リズムの改善にもつながります。
「ゲムトレ」についての詳しい記事はこちら!
>>ゲムトレとはeスポーツの家庭教師サービス!評判やメリット7選・デメリット2選を解説
7. 周囲のサポートを受ける
不登校で寝てばかりの子ども本人だけでなく、親御さんにも悩みや不安がありますよね。
同じ苦悩を持つ親御さん同士で話す機会を設けたり、必要に応じて、専門家など周囲のサポートを受けることも大切です。
親御さんが悩んでいたり不安を抱えていると、お子さんにも伝わるものです。一人で抱え込まず、相談できる居場所をもつようにしましょう。
僕の公式LINEでは、不登校の子への向き合い方や、ゲームとの上手い付き合い方について情報発信しているので、ぜひ活用してみてくださいね。